1994年 鈴鹿クラブマンレース N-GTクラス
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新しく名称が変わってクラス分けも若干変更され、改造が大幅に許される独特のレギュレーションです。このクラスは、チューニング屋がもっとも得意とする分野で、ストリートチューンでのノウハウが役に立つのかどうか、また、それらがレースで通用するのかどうかを試すいい機会でもありました。
エンジンパワーは500~600馬力あたりに設定し、タイヤもスリックになり、ブレーキシステムの改造も認められるようになったため、ラップタイムも大幅にアップしました。 しかし、N-1ボディをベースにしているため、サスペンションシステムや、その他基本となるパーツの弱点が より一層見えてくるようになりました。たとえばハブやサスアームの剛性等、Sタイヤでは分かりづらかった ボディの剛性までもがクローズアップされてきました。
しかし、私たちは「純レースカー」を造る考えはなく、あくまでストリートカーにフィードバックするためのノウハウとデータを、聞き伝えではなく身をもって味わい、吸収するためのレース活動を目的としているので、あえてノーマル形状にこだわる方法のレース車両づくりを目指しました。